Brothers






五月晴れ――――。
晴れ渡った青空と上着いらずの陽気は、まさにそんな言葉がぴったりである。
ゴールデンウィーク真っ最中の5月2日。現光厳寺住職である橘義照は、今日も気持ちの良い朝を迎え、上機嫌で朝食を摂るべく台所へと向かった。

だが良い気分は台所に入った途端ぶち壊された。

「おはよう…」
「いない!?なぜです。久しぶりに帰って来たというのに、またどこかに出かけるつもりですか」

朝の挨拶は老婦人の大きな声によって遮られた。
どうやら5月3日、久しぶりに家族で三男の誕生日を祝おうとしていたのだが、肝心の本人が出かけてしまうらしいのである。
普段は温厚な表情を見せる眉をきりりと吊り上げて、三男を詰問しているのは妻の春枝である。その言葉につい最近まで行方不明で散々心配をかけてきた三男が困ったように首を傾げた。

「すみません。ですが、東京のほうでやり残したこともありますし、友人達が祝ってくれるというので…」

嘘である。本当は高耶が来てくれるのだ。
だがそんなことを馬鹿正直に言うわけにもいかないので、直江は適当にごまかそうとした。

「また仕事ですか?照弘、義明に仕事を押し付けるなとあれほど言ったでしょう」

「いや、母さん。別に俺は…」

ちょうど顔を出していた照弘は慌てたように手を振った。

「違いますよ、母さん。ちょっと友人の仕事を頼まれているんです」
「お友達の?」

春枝は驚いて言葉を区切り、ふと考え込んでしまった。
ようやく静かになったので、義照は自分の存在ごと忘れ去られていた問題を持ち出す。

「母さん、私の朝ご飯は……」
「…まさか、またなにか危ないことをしているのではないでしょうね」

だが義照の言葉は、再び春枝の低い声に遮られた。

「違いますよ。そんなに心配しないでください」
「そう?ならいいのだけれど……」

まだ疑わしげに息子を見る。先の一件で、どうやら義明はとことん信用を失くしたらしい。

「大丈夫です」

重ねて微笑む義明に、春枝はしぶしぶ承諾したようだ。
義照はようやく朝ご飯にありつけると思った。

「母さん、私の……」

その時、玄関のチャイムが鳴り響いた。

「あら、こんな時間にどなたかしら?」

春枝は慌ててばたばたと出ていってしまう。
息子達も母がいなくなったのをこれ幸いと逃げ出してしまった。
残された義照は、台所の入り口を見つめながら悲しそうに呟いた。

「……朝ご飯………」


数分後、台所をちらっと覗いた次男義弘は、一人寂しく新聞を読む父を見かけた。
リビングにいた兄にそのことを告げる。

「おーい、兄さん。父さんが朝っぱらから黄昏てるんだけど」
「ああ、ほっとけほっとけ。そのうち母さんがなんとかするだろ」

その母は、玄関先でお隣さんと歓談中である。

「そんなことより義弘。義明にどうやら女ができたようだぞ」
「女?そんなのいつでもいたじゃないか」

さらっとこういう言葉がでてくるあたり、兄達は弟の生態をよく理解している。

「そうじゃなくてだな。一緒に誕生日を過ごすような女だ。毎年誕生日なんて忘れてたくせに、今年は東京のマンションを使わせてくれと頼まれた」
「へぇ。それは確かに珍しい…」
「だろう?絶対に女ができたんだと思わないか?」

わくわく、と顔に書いて聞いてくる兄に、義弘は少し嫌な予感がした。

「…それで?」
「そこでだ。母さんも心配していることだし、4日に少し様子を見てくることにする」

にっこりと告げる兄に、
(やっぱりそうくるか)
と義弘は頭を抱えた。
この兄は、面白そうなことがあるとすぐに頭を突っ込みたがる性格なのだ。同じような性格をした姉が今ここにいなくて良かったと、義弘は心から思った。

「……家族サービスはどうするんだ」
「それなら5日から2泊3日で小旅行を計画してある」

万事抜かりがないようだ。この辺の如才なさは頭の回転の早い弟と張るものがある。 義弘は溜息交じりに呟いた。

「義明が怒るぞ…」
「兄に隠し事をする方が悪い。なに、邪魔はしないさ」

(行くだけで邪魔になると思うが)

義弘は思ったが、口には出さない。

「あの遊び人が本気になるような相手なんて、どんな人間だかお前も興味あるだろう?」
「まあな」

人当たりはいいが、誰に対しても同じように接するあの弟が本気にある相手。自殺を繰り返し、絶望していた弟が、側にいたいと願う相手。気にならないと言えば嘘になる。

「どんな女だろうな。年上か、年下か……。不倫じゃなきゃいいが」

兄の心はすでに弟の恋人らしい人物へと飛んでいるようだ。
なんだかんだ言って、この家族はあの三男に過保護なのである。そして自分もそうであることに気づき、義弘はそっと苦笑するのだった。





-*-





5月4日。
自慢のベンツを自ら運転して、照弘は東京ウォーターフロントにあるマンションへとやって来た。自分の部屋の駐車スペースには弟のウィンダムが置いてあるので、来客用の駐車場にとめる。
エレベーターで部屋へと向かいながら、照弘は1人ほくそ笑んでいた。

(さぁて、どんな美人が出てくるかな)
美人と断定しているあたり、この兄弟の好みが分かろうというものである。
鍵は持っていたが、いきなり中に入ってよろしくやっている最中に出くわしたらさすがにまずいので、チャイムを鳴らして中からの反応を待つことにする。言い訳用の仕事の書類も完璧だ。あとは弟がどんな顔をして出てくるのか――――。
照弘はその瞬間を、おまけつきのおやつの、おまけ部分を開ける子供のようにわくわくしながら待った。



ピンポーン…


暖かな光が射し込むリビングに、玄関のチャイムの音が届く。

「ん………なおえ……?」

ソファに長々と身体を伸ばしうたた寝をしていた高耶は、ぼんやりと目を開いた。
直江は今買い物に行っている。本当は高耶も行くつもりだったのだが、昨日の後遺症で身体がだるいため、留守番をしていたのだ。

「なんだよ…。鍵くらい持って出ろよなぁ……」

ぶつぶつとぼやきながら、鍵を開けてやるため玄関へと向かう。
直江が出ていってからもう1時間は経っている。てっきりあの男が帰って来たのだと思い込んだ高耶は、確認もせずにドアを開けた。

「お帰り………!?」
「……………」

この場合、どちらがより驚いたのだろうか。
てっきり直江だと思ってドアを開けたら、見知らぬ男と鉢合わせた高耶と。
きっと弟が憮然としてドアを開けるだろうと思っていたら、見知らぬ青年に当然のような顔をして「お帰り」と言って出て来られた照弘と。
立ち直りが早かったのは、歳の功と言うかなんというか、照弘のほうだった。

「こんにちは」

にっこりと笑いかける卒の無さは、やはり直江の兄である。

「あ……の……、どちら様ですか…?」

照弘の挨拶に我に返った高耶は、一応留守を預かる身だということを思い出し、戸惑いながらも尋ねた。

(なかなか礼儀正しいな)

実直そうな高耶の態度に好感を持った照弘は、さらに笑顔を深くした。

「私は義明の兄の橘照弘と言いますが、君は義明のお友達かな?」

この言葉に高耶が驚いて目を見開いたことは言うまでもないだろう。



照弘は悩んでいた。

(う〜ん……。まさか本当に友達だったとはなぁ…)

まさか男の恋人だとまでは照弘にも分からない。照弘は高耶を歳の離れた友人だとすぐに信じ込んでしまった。さらに、実家のほうにかかってきた高耶からの電話を取ったこともあるので、疑問を抱かなかったのだ。
おまけに肝心の義明は買い物に行っているという。
絶対に女だと意気込んで来た自分はなんだったのか。自分の行動を省みて、思わず苦笑してしまう照弘だった。
ふと気づくと、目の前に煎れたてのコーヒーが置かれている。目の前の青年が少し照れたように視線を外しながら言った。

「どうぞ」
「いや、すまないね」

照弘は恐縮した。ここは自分の家なのだから、自分がコーヒーを煎れるべきだったのではないか。そう思ったのである。
一方の高耶はそんな照弘には全く気づかず、そわそわと落ちつかなげに向かいのソファへと座った。
照弘はコーヒーを飲む振りをしながら、20歳前後の青年をしげしげと観察した。改めてよく見てみれば、ずいぶんと整った綺麗な顔立ちをしている。足も長いし、少し華奢な感じもするが背も高い。まるでモデルのようだと照弘は思った。

(一体どこで知り合ったんだか……)

義明も一見俳優のような外見をしている。だがモデルなどをした経験はないし、こう歳が離れていると、何が縁で知り合ったのかまったく見当もつかない。
ふと高耶と目が合った。

「何か?」

よっぽど凝視していたのだろう。困ったような怒ったような顔をして真っ直ぐに見つめてくる。
その瞳の強さに驚きながらも、照弘は持ち前の愛想の良さで笑いかけた。

「コーヒーおいしいね」
「あ、ありがとうございます」

一瞬目を丸くして、また困ったような顔になってしまう。きっと何を言っていいのか分からなくて、戸惑っているのだろう。
物慣れない様子に、照弘はますます好感を抱いた。青年に対する興味が湧いてくる。

「君の名前は?」
「あ、仰木高耶です」

慌てて高耶が答える。

「仰木くんはどこに住んでるんだい」
「え…と……、松本です」
「……長野県の松本市?」
「そうです」

そういえば義明は、松本まで車を飛ばしては、1日2日帰って来ないことがある。ということは、この青年に会いに行っていたのか――――?

(何かおかしいな)

照弘は弟の行動に疑問を感じた。

「松本からわざわざ義明の誕生日のためにここに来たのかい?」
「はあ、まあ……」
「他の友達は?」
「え?他のって……?」

話が分からないというように高耶が首を傾げる。まるで他の誰かなどいなかったようだ。

(彼1人――――?)

そうなのだろうか。それならば、あの弟は彼1人に会うために家族の誘いを断り、このマンションを借り受け、いそいそと2日からいなくなったということか?

(おかしい)

これは絶対おかしい。女にはまめだが、男には微妙に冷たい弟の行動とも思えない。

(本当にただの友人か……?)

照弘は浮かんだ疑問の答えを探すべく立ち上がった。

「ちょっと失礼。トイレに……」

そう言い置いて、玄関のほうから台所へ回ってみる。
いつからだったろうか。この台所に包丁やらまな板やら鍋やら、誰が使うのだか分からない調理器具が置かれるようになったのは。義明は「自分が使う」と言っていたが、やはりほぼ外食で済ませているらしいことは分かっている。なのに使った形跡が残っているということは、誰か手料理をごちそうしてくれる女でも連れ込んでいるのだろうと思っていたのだが――――。
今日も台所は綺麗に磨かれていたが、やはりどう見ても使った形跡が残っていた。そして椅子に掛けてある見慣れぬエプロン。ふと思いついて冷蔵庫を覗いてみれば、普段は缶ビールと水とつまみくらいしか入っていないそこには、余ったらしい料理がラップを被せられて鎮座している。しかも見るからに手料理だ。

(彼が作ったのか?)

冷蔵庫の中を見て唸っていると、コーヒーを飲み終えたらしい高耶がカップを持ってやって来た。
ばっちりと目が合って、高耶は慌てる。

「あっ!それ、すいません。食べきれなくて…」
「これ、君が作ったの?」
「はあ、そうですけど…」

慣れた手つきでカップを洗い、元の場所に戻す高耶を見て、さらに疑問は深まった。

「なんだか綺麗になってるけど、もしかして君が掃除してくれたのかな」
「ああ、なんだか汚れてたから…」

まずかったかな、という顔をする青年に、照弘はにっこりと笑いかける。

「ありがとう。私も弟も不精でね。なかなか掃除をしないものだから、すぐ汚れてしまって」
「いえ、別に」

高耶の声を聞きながら、照弘の頭は高速回転していた。

(誕生日にわざわざ遠くからやってきて、料理を作って掃除をしてくれる友人?)

そんな奴いるものか。それをしてくれるのは、世間一般では"恋人"と呼ばれる存在だ。
照弘は最初の自分の予想が当たっていることにようやく気づいた。どうせなら寝室も覗いて確かめたかったが、さすがにそれは高耶も嫌がるかもしれない。
多分、この予想は当たっているだろう。もし自分が弟の好みをもっと知らなければ、もっと早く事実に気づいたかもしれない。

(まさかあの女好きがねぇ…)
という想いである。

(確かに美人だが)
と考えて、弟の一夜の恋人がいつも似たタイプだったことに気づく。頭が良さそうで、綺麗な目をした腰の細い美人。まさに目の前の青年にぴったりだ。つまりは、彼が本命だったということなのだろう。自分達は義明のカモフラージュにすっかり騙されていたというわけだ。

「あの…?」

突然黙り込んでしまった照弘に、高耶は戸惑ったように声を掛けた。

「あ、いや、なんでも…」

ない、と言いかけたその時、玄関のドアが突然開いた。

「ただいま戻りました、高耶さん。おや、誰かお客ですか?」



にやにやにや。
目の前で気持ちの悪いくらいにやにやと笑っている照弘に、義明こと直江信綱は頭痛を感じた。まさか高耶がいるときに兄がやってくるとは思わなかった。

「………それで、何の用なんですか、兄さん」
「いや、せっかくおまえがこちらに来ているからな。こっちの仕事を頼もうと思って」

照弘は用意してあった書類をばさばさと直江に渡しながら言った。

「こっちに来る前に渡してくれれば良かったのに」

思わず愚痴めいたことを口にしてしまう。どう考えてもこの仕事は、照弘がこちらに来るための口実としか思えないのだから。

「仕方が無いだろう。おまえが出た後で気づいたんだ」

にやにやと笑いながら言われても、まったく信憑性が無いのである。

「それでわざわざ届けに来たのですか?」
「まぁな。明日から家族サービスで出かけてしまうし、どうせおまえはゴールデンウィークの間中こっちにいるんだろう?」

まさしくそのつもりだった直江は、行動を読まれていることにさらに複雑な気分になる。

「………それにしても、おまえがあーいう趣味だとは思わなかった」

にやにやにやにやにや。
照弘の笑いがいっそう深くなった。

「……なんのことです?」

一応呆けてみせるが、効果はない。

「おまえにしては上出来と言うべきかな?」
「どういう意味です」
「料理はできるし掃除もしてくれるし、なにより真面目そうないい子だな」
「ええ、いい人ですよ」

高耶を誉める言葉に、ここは正直にこっくりと頷いた。照弘はさらににこにこと笑う。

「おまけに別嬪だしな」
「………人を面食いみたいに言わないでください」
「事実だろう?」

子供の頃から散々迷惑をかけてきたこの兄には、何から何までばれてしまっているようだった。

「おまえにはもったいないんじゃないか?」
「それは重々承知してますよ」

謙虚な弟の台詞に、照弘はおや、という顔をする。

「本当に私にはもったいないくらいの人です。だからといって他の誰かに渡すつもりもありませんが」

照弘は驚いてまじまじと義明の顔を見た。この弟がここまで執着を持つなんて、今までは考えられなかった。けれど納得できる気もする。恐らく彼と出会ってからだろうが、自分は弟の絶望の涙を見ていない。子供の頃から自殺をしかけては流した、あの涙を。
――――彼が救ってくれたのだ。
照弘はそう信じて疑わなかった。

照弘と直江のために、コーヒーを煎れていた高耶が台所から戻ってくる。

「お客さんなのに働かせてすまないね」

照弘が言うと、高耶は「いえ、別に…」と口篭る。

「オレも泊めてもらったのに何もしてないから…」

その言葉に、照弘がにやぁっと笑ったのを見て、直江は思わず高耶の口を塞ぎたくなった。

「あの、何か…?」

照弘の不気味な顔に驚いたのだろう、高耶が尋ねる。どうやら墓穴を掘った自覚はないらしい。

「いや、実は義明には友達が少なくてね。君のように泊りに来てくれる友達がいると分かって、安心したんだよ」

まるで取って付けたような言い訳だが、照弘が言うとなぜかもっともらしく聞こえる。さすがは会社社長というべきか、はたまた人徳か。高耶はそれで納得したらしかった。

「これからも義明をよろしく頼むよ」

と笑う照弘に、高耶は真面目に頷いている。どう"よろしく"するのか、きっと分かっていないのだろう。
勝手に友達を少なくされた直江は、憮然とした面持ちで照弘を見やった。さらに渡された書類を見てみれば、どう考えてもゴールデンウィーク丸々潰さないと終りそうもない内容だ。直江は照弘を恨みたくなった。

「私は社員じゃないんですから、こんなに仕事を回さなくてもいいでしょう」

どうしたって文句を言わねば気がすまない。しかし照弘はしれっとして言い返した。

「33を過ぎたというのに無職のおまえに、わざわざ仕事を持ってきてやったんだ。ありがたく思え。もちろん、ちゃんと給料は払うからな」

歳のことまで言われては、反論できるはずも無い。これは早々に就職せねばと直江は心に決めたのだった。





-*-





散々2人の時間を邪魔した照弘が部屋を出たのは、すでに暗くなってからだった。夕食を食べていけば…という高耶の誘いを断ったのは、さすがに弟の目が恐くなってきたからだ。

(ちょっと惜しかったかな)

と思いつつ、ベンツのイグニッションキーを回す。
恐らく当分高耶と会うことはないだろう。あの弟が、二度も自分と高耶を合わせるとは思えない。それならば、もうちょっとあの青年と話してみたかった。
弟の絶望を癒した青年。
あの黒曜石の瞳で、彼は弟の何を見たのだろうか。自分達家族にすら見えなかった、義明の心の深淵を見たのだろうか。
導いてくれるのだろうか。あの真っ直ぐな眼差しで。ときに迷いそうになる心を。弟を。救ってくれる人――――。
きっと、誰よりも義明に必要な人間。
それが彼。
今日会って、照弘はそう確信した。

(幸せ者だな、あいつは)

――――本当に。
照弘はそう呟くと、小さく微笑んだ。



帰りの高速に乗ったところで、照弘ははたと気づいた。

「しまった。母さんになんて言えばいいんだ」

――――義明の彼女を見てくるよ。
なんて言って出てくるのではなかった。きっと母が手ぐすね引いて待っているに違いない。もしやっぱりいなかったなんて言おうものなら、今度は見合い話を持ち出すんじゃないかという勢いだったのだ。

「どうするかな――……」

ひとしきり悩むが、いい案は出てこない。

「まあいいか。自分で上手く説明しろよ」

照弘はあっさりとさじを投げて、義明に全部押し付けることにした。どうせいつかは言わなければならないことだが、今は「友達だった」ということにしておいてやろう。義弘には本当のことを話して、酒の肴にさせてもらうが。
照弘は1人楽しそうに笑うと、明日の家族サービスのために高速を駆けて家路に着いたのだった。





[終]

紅雫 著
(2000.05.04)


[あとがき]
注:このお話では橘兄弟の年齢は、照弘→冴子→義弘→義明という設定になっています。はっきりとした順序が原作には無かったと思ったので勝手に造らせて頂きました。あしからず。

じんじん様の「Garden」の直江お誕生日企画に差し上げました。こんなものを貰って頂いて、本当にありがとうございます(笑)。
これ、直江お誕生日小説といいつつ、肝心の3日が中抜けになってるうえに、直江がほとんど出てこないという外道小説なんですよねぇ(爆)。照弘兄がかなりお気に入りキャラになりつつある私。
「こんなお兄ちゃんがいるんだから、直江も結構幸せ者よね〜」と思います。


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