0時を過ぎてすぐに交わされる会話。
『寝てましたか?すみません。起こしてしまいましたね。』
お前の電話を待ってた。
予想通りの直江の行動に高耶は顔をほころばせる。本当は不安だった。こんなに期待して待っていて電話がこなかったらどうしよう、と。
『高耶さん、ベッドの下、見てみて。』 ベッドの下の、直江の誕生日の時に高耶が誕生日プレゼントを隠していたのと同じところ、から出てきたのは小さな箱。 ――――――この大きさの箱に入ってるものといったら・・・。
『見つかりました?』
最近、高耶がシルバーアクセサリーを好きでちょくちょく買っているのを知っていたのだろう。
「つけていい?」 高耶の眉がひそめられる。
「・・・・・・・・なんで。」 急に声のトーンが下がり、不機嫌そうになった高耶の考えが直江は分からない。
「・・・・いや、何でもない。ありがとな。中指用のゆびわ。」
直江はやっと何故高耶が不機嫌になったのかわかった。
「お前、よく俺の中指のサイズ知ってたな。」 どうやって高耶さんの機嫌をなおしたものか、と直江は考える。
『もちろん薬指のサイズも知ってますよ。次は高耶さんが気に入った物を買いたいですからね。今度いっしょに買いに行きましょう。』 今までの不機嫌さは何処へやら、高耶は元気いっぱいに返事をしてしまった事にあとから気が付く。しまったと思った時にはすでに時遅し。 『・・・可愛いですねぇ。私が帰ったらすぐにでも行きましょうね。」 電話から、直江のクスクス笑う声が聞こえる。嬉しそうな気配まで伝わってくるようだ。 高耶が悔し紛れに言ったセリフは 「薬指は右手にもあるんだからな!」
[終]
しんえ 著 [あとがき] 変な終わり方!! まぁ、それはいいとして(いいのか?!)、甘々仕立てです。 とか言いつつ、ちゅうの一つもしてないし、愛してるの一言も無いんですけど・・・。 しかぁし!直江がまたもやイイ目みてる!! まぁ、最近紅雫がけちょんづいてるしいいでしょう? |
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